
明宙レン
Akesora Ren
闇のなかに光が咲き、色が語る。感情と宇宙の交差点に立つ抽象絵画
黒、濃紺、深い紫。
その暗い背景を突き破るようにして、鮮烈なピンクやイエロー、ブルーがほとばしる。
明宙レンの作品は、静寂と爆発、無音と衝動が共存する視覚の衝撃だ。
滴る絵具、ほとばしるスプラッシュ、重なり合う線。
ジャクソン・ポロックを思わせるアクション・ペインティングの手法をベースにしながらも、そこに浮かび上がるのは花のような形、星雲のようなうごめき、森や水辺の記憶。
それらはリアルではなく、視覚ではなく、「存在のエネルギー」そのものとして抽象化されている。
『幻想の蓮』『惑星の軌道』『黒の中に咲く光』——
どの作品も、自然と宇宙というスケールの大きなテーマを扱いながら、人間の内面に直接触れてくるような感情の揺らぎを内包している。
筆致は大胆で、奔放で、まるで画面そのものが“呼吸”しているかのよう。
滴り、弾け、絡み合う絵具の動きに、作家自身の衝動と情念が刻まれているように感じられる。
まさに、抽象表現主義の現代的進化形だ。
明宙レンの作品は、見る者の感覚を静かに、しかし確実に揺らし、
闇のなかにひとすじの“気配”として存在する光を、絵として浮かび上がらせている。