Glacia

グラシア

カクテル、フルーツ、氷、しぶき。

それらすべてが、まるで踊るように宙を舞う。

Glaciaの作品は、「一瞬の動き」をパステルカラーの余白に閉じ込めた、ビジュアルポエムのようだ。

構成はミニマルで洗練されているが、そこに込められた表現は実に繊細かつドラマチック。

リアルな反射と、アニメ塗りのスムースなグラデーションが交差するそのタッチは、まるで「透ける夢」を見るような感覚を観る者に与える。

『Kiwi Margarita』『Blueberry Lassi』『Banana Pina Colada』など、それぞれの作品には味覚ではなく感覚としての“フレーバー”が漂う。

どこかキャラクターの存在を感じさせるような、目に見えない物語が、グラスの外側にぼんやりとにじんでいる。

爽やかで、ポップで、おしゃれ。

それでいて、どこか孤独や静けさすら感じさせるGlaciaの世界。

飲み物という日常的なモチーフに、ここまで透明な詩情を吹き込めるのは、まさに唯一無二のセンスと構成力ゆえだろう。

視覚で味わうファンタジックドリンク。

それが、Glaciaのアートである。

コレクション: Glacia | グラシア