ポップアートとデジタルイラストのあいだを軽やかに行き来する、次世代のヴィジュアルアーティスト。

Y2K、Kawaii文化、韓国トイアートなどの影響を受けつつ、「かわいさ」を極限まで抽象化・増幅させたビジュアルを得意とする。

代表的なモチーフはクマ型のグミ。

ピンク、ラベンダー、水色、チェリーパープルといったペールトーンの寒色系で構成された画面には、ツヤのある半透明の質感を持ったクマたちがびっしりと密集している。

それぞれ微妙に異なる表情を見せることで、単調な反復にとどまらない「個体としての愛らしさ」も演出。

「かわいさの洪水」とも言える圧倒的な密度が、見る者を没入させる。

グミのようでおもちゃのような曖昧な質感、甘さと無機質さが共存する構図。

Pom.の作品には「かわいい」の裏側にある過剰性、そして中毒性すら感じさせる不思議な世界が広がっている。