VELLUM

ヴェラム

VELLUMは、古典絵画の装飾性と現代的なモード感を交差させるアーティストである。

天使、雲、光、建築的な空間を思わせるイメージを扱いながらも、それらを甘美な幻想としてではなく、静かな緊張感を帯びた視覚表現へと再構成している。

淡いブルーやエクリュ、ペールピンクを基調とした色彩は、柔らかさの中に冷たさを含み、画面全体に薄い膜のような奥行きを生み出す。

油彩画を思わせるなめらかな質感と、輪郭を曖昧に溶かすような処理によって、人物や風景は明確な物語を語るのではなく、ひとつの象徴として静かに存在している。

VELLUMの表現は、古典への憧憬と現代的な距離感のあいだに成立している。

美しさを親しみやすく開くのではなく、あえて近寄りがたい空気として保つことで、作品にはギャラリー的な余白とファッションビジュアルのような強度が宿る。

優美でありながら冷静。幻想的でありながら退廃的。

VELLUMは、古典美を現代の感性で再編集し、静かに尖った美意識として提示するアーティストである。

コレクション: VELLUM