Hanegumo

羽雲

夢と現のあわいに咲く、やさしさと光のファンタジー

水に溶けるようなピンクとラベンダー、空へ溶け込むようなミントとゴールドの光。

Hanegumoの作品は、淡く、静かで、そしてどこまでもやさしい。

滲む水彩と繊細な描き込みが織りなすその世界は、“夢の中で見るノスタルジア”そのものだ。

『夢へのプロローグ』『空を歩く』『旅する手紙たち』——

その一枚一枚は、まるで絵本と詩のあいだに生まれたようなヴィジュアルストーリー。

宇宙飛行士と少女が出会う空、空中に浮かぶ灯りの庭、扉の向こうに差し込む光。

Hanegumoが描くのは、現実でも空想でもない、“記憶のような夢”の世界。

光の描写は特に印象的で、ランタンや逆光、雲間から射す光など、どれもが詩の一節のように静かで美しい

その輝きはやさしく、そしてどこか切ない。

観る者の心にそっと触れ、ひとときの“空想の旅”へと連れ出してくれる。

そこには明確なストーリーはない。けれど、だからこそ、

見る者ひとりひとりが「自分だけの物語」を重ねることができる。

Hanegumoの作品は、そうした想像の余白と静けさに満ちている。

コレクション: Hanegumo | 羽雲