LarmeRoche

ラルムロシュ

沈黙と夢のあわいに揺らぐ、視覚の詩学

LarmeRocheの作品は、あまりに静かで、あまりに不穏だ。

目隠しされた人物たちは、声を発することもなく、ただそこに“在る”

それはまるで、現実と夢の境界で立ち尽くす人間の内面そのものを映し出す鏡のようだ。

モノクロームの世界において、色彩は排除され、代わりに浮かび上がるのは質感と構図、そして沈黙の気配。

布、水、ガラスのような異物が顔を覆い、「見ること/見えないこと」を拒絶するこの世界には、無意識への問いかけと、アイデンティティの揺らぎが込められている。

『砕けた自己』『静かな崩壊』『未来と無知』——

作品タイトルもまた、個の崩壊や認知の限界といった深層心理を彷彿とさせ、シュルレアリスム的な感性と現代的な静謐さが同居している。

視覚から“思考”へとつながる回路を持つアート。

それがLarmeRocheの本質だ。

声なき者たちの眼差しが、観る者の心の奥底に、そっと波紋を落としていく。

コレクション: LarmeRoche | ラルムロシュ